はじめに…
日本には、新しい年の神様(年神様)が家々に降りてきて、その年の豊作や幸福を授かるという言い伝えがあります。
正月はその年神様を迎える為の儀式です。
正月には初詣に行かれる方は多いと思います。
初詣に行く際、神社に行く方が良いのか?
お寺に行く方が良いのか迷われる場合があると思います。
初詣においての注意点や年神様のお迎えするための門松など、基本的な正月情報をまとめてみました。
初詣の参拝方法

お参りは松の内に…
初詣では本来、元旦(元日の午前中)の行事ですが、現在では1月7日までの松の内に、神社やお寺にお参りして1年の無事を祈るのが習わしとなっています。
「松の内」とは門松を飾っておく期間のことです。
関東では1月7日まで、関西では1月15日までが目安となります。
◇神社参拝と寺院参拝の違い
初詣で神社とお寺の参拝方法が異なるのは、信仰の対象が神道か仏教かという違いによるものですが、基本的には初詣はお寺、神社、どちらに参拝しても問題ないとされています。
神社では「二礼、二拍手、一礼」で手を叩く一方、お寺では手を叩かずに「合掌一礼」をします。また、入り口の目印や参拝する際の目的にも違いが見られます。
神社参拝
・信仰…神道(神様)
・入り口…鳥居をくぐる前に一礼
・参拝時の作法…二礼、二拍手、一礼(2回お辞儀をして2回手を叩き、最後に1回お辞儀をする)
・願うこと…現世での幸福を願うことが多い。個人的なお願いではなく昨年を無事に過ごせたことを神に感謝するのが一般的とされています。
寺院参拝
・信仰···仏教(仏様)
・入り口…山門(三門)をくぐって入る(敷居は踏まずにまたいで通る)
・参拝時の作法…合掌一礼(手を叩かずに合掌して一礼する)
・願うこと…現世でより良く生きるための誓いを立てたり、死後の極楽浄土を願ったりすることが一般的
その他の違い
参拝先
神社: 自分の家の氏神様(地域の守り神)が基本です。
お寺: 自分の家の菩提寺(檀家となっているお寺)が基本です。
参道の歩き方
神様の通り道とされる参道の中央は避けて、左右の端を歩くのが作法です。
初詣のはしご
神社とお寺は宗教が異なるため、両方に参拝しても問題ありません。
明治以前の「神仏習合」の名残もあり、両方参拝する習慣が昔からありました。
初詣は神社かお寺か、どちらに行っても構いません。どちらにお参りするにしても、心を込めて感謝の気持ちを伝えることが大切です。
手を合わせることが大切なのですが、神社にお参りする際は、正しいマナーを知っておくと気持ちが引き締まります。
正月の準備、お飾りをし年神様をお迎えします。

◇お飾りをしましょう
お飾りは、年神様をお迎えして1年の幸福を願う儀式の1つです。
年神様をお迎えするためには正月飾りが必要となります。
門松
竹3本を松で囲んで荒縄で結んだものが一般的です。門の左側に雄松、右側に雌松を飾って一対とするのが本式です。
門や玄関に飾る門松は、年神様が最初に降りてくるときの目印、また年神様が宿る依代(よりしろ)を表します。
しめ縄
年神様を迎えるために神棚や戸口に張ります。
神棚に飾るのは太い「大根じめ」。
太いほうを向かって右側にして張ります。
リース飾り
マンションなど現代家屋に合うようにアレンジしたものです。
しめ飾り
玄関の軒下に飾る、しめ飾りで作ったお飾りです。
古い年の穢れを清め、神をまつる神聖な場所であることを示します。
鏡もち
年神様へのお供え物です。鏡もちを飾るのは28日がよいとされています。
現代の飾り方は、三方(さんぽう)に白い紙とうらじろを敷き、大小の丸く平たい餅を重ね、その上に昆布や橙などを乗せますが、飾り方は地域や家庭によって異なります。
床飾り
床の間の飾り。富士山や鶴亀などのおめでたい図柄の掛け軸をかけ、鏡もち、生け花、盆栽、屠蘇(とそ)器、香炉などを飾ります。
♢玉飾りの飾りの意味
・末広(すえひろ)…輝ける未来
・ゆずり葉…のちの世代まで長く続く福をゆずる
・橙(だいだい)…家が代々栄える
・昆布(こぶ)…喜ぶ」を表す縁起物
・海老(えび)…腰が曲がるほどの長寿
※正月飾りの片付けについて
元旦に迎えた年神様がいるあいだを「松の内」と呼びます。
松の内の期間は地方によって異なりますが、関東では6日まで、7日目に正月飾りを片付けるのが一般的です。
おせち料理を準備する

おせち料理が現在の形になったのは、江戸時代の後半と言われています。
もともとは年神様へのお供え物として始まり、年神様がいらっしゃる間に煮炊きすることを慎むというところから今の形になりました。
◇正式なおせち料理は4段重ね
おせち料理は、もともと節句にいただく料理や神様に供える料理のことです。
お正月のおせち料理は、年神様を迎えて元旦をともに祝い、神様に供え、ご馳走をみんなで一緒にいただいて幸福を祈る、という意味があります。
他に、神様がいる間は煮炊きを控えるという考え方や、日頃忙しい主婦が正月くらいは炊事をしないですごせるようにという考え方があります。
正式なおせち料理は4段重ねの重箱に詰めます。
一の重:祝い肴、黒豆、数の子、五万米(ごまめ、田作りともいう)、たたき牛蒡(ごぼう)など
ニの重:口取り。きんとん、伊達巻など甘いもの
三の重:うみの幸。鯛、ぶり、えび、イカ、鮑、昆布など
与の重:(四は忌み数字)山の幸。八つ頭、蓮、里芋、こんにゃくなど
※最近は、煮物や焼き物などを家庭で作り、時間と手間のかかる料理はお店で買い求める人が増えています。
また有名店など各店舗では、年末になると重箱に綺麗に盛り付けたおせち料理が並び予約することも出来ますし、和食だけでなく、洋風や中華風などのアレンジのきいたおせち料理も人気となっています。
◇お正月は柳箸で食べましょう
お正月は神様と人が一緒にご馳走をいただくという考えがあります。
そのため、お正月には、「柳箸」と呼ばれる両箸の先端が細く丸くなった祝い箸を使用します。
これは、一方は人が使い、もう一方は神様が召し上がるためです。
お年玉、お年賀を準備する

年神様にお供えした餅を分けたのが始まりとされるお年玉ですが、現在では、年長社から贈られるご祝儀を指します。
お年玉はポチ袋に入れて渡します。
お年賀とは、新年の挨拶に伺う「年始回り」の際に持参する手土産のことです。
のし紙をつけ、蝶結びの水引を用い、表書きは「お年賀」または「年賀」とします。
♢年賀状は年末までに投函しましょう
年賀状の始まりは明治時代です。
年始回りを受ける際に、記名帳や名刺を置いて招待客を迎え入れていた習慣に替わり、新しい年始の挨拶方法として、定着しました。
年賀状は元旦、遅くとも松の内(1月7日)までには先方に届くようにしたいものです。
このようにお正月には神様を迎えるための準備がたくさんあり、飾りや食事にそれぞれの意味があります。
普段何気なく目にする物ですが、意味を知ると更に理解を深めることが出来ますね。


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