猫の経済効果【ネコノミクス】が過去最高に。その背景を深掘りします

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猫の日と言われる2月22日(通称:ニャーニャーニャー)は過ぎましたが、猫の経済効果が過去最高に達したとニュースで報道されました。

近年の猫ブームもありその効果は留まることを知りません。かく言う私も愛猫家を名乗れるほどの猫好きです。

全体的に丸いフォルムで構成されていて非の打ち所がないパーフェクトボディで私たちを魅力する彼らの魅力が生み出す経済的影響についてデータを交えながらその背景を解説していきます。

※写真はイメージです

ネコノミクスとは?いつから始まった?

ネコノミクスは「アベノミクス」になぞらえた造語で『ネコ』と『エコノミクス(経済学)』を合わせた言葉なんですね。

シトリン
シトリン

猫が生み出す経済波及効果のことを指し、この言葉は2015年から使われ始めました。そして背景にはSNSの普及や共働き世帯の増加があると考えられます。


つまり、ネコノミクスはここ数年で急速に広がった概念と言えます。

ではネコノミクスとはどういう事を指すのでしょう?
猫の飼育だけでなく、ネコに関する様々な事業が莫大な利益を生んでいるということなんです。

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そして年々猫の飼育数が増えてきています。

その必要経費である
・ペットフード
・おやつ・キャットタワー
・トイレ・おもちゃ等々はもちろんのこと。

その他
・ペット医療やホテル
・ペット保険・猫カフェ・キャラクターグッズ
・ネコモチーフの雑貨
・観光やイベント
・CMなどが挙げられます。

こうして並べてみるとあらゆるジャンルの業種がネコを取り扱っているのが伺えますね。
つまり猫は“癒し”を超えて巨大な市場を形成している存在なのです。

こうしてネコノミクスという言葉単なる流行語ではなく経済用語として定着していきました。

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ネコによる経済効果がとんでもないことに!

2025年のネコノミクス(ネコの経済効果)は約2兆9488億円とされ年々拡大傾向にあります。

※この数字はイベントや流行の経済効果に詳しい関西大学の宮本勝浩名誉教授が試算されたものです。昨年(2024年)より402億円増加したとのこと。

これは猫が単なるペットではなく“消費を生み出す存在”として認識され始めたことを意味していることと、ペット市場の拡大というよりも猫関連ビジネスが日本経済の一部を担う規模にまで成長していることを意味しています。

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犬と猫の飼育数が逆転したのはなぜか?

2025年の調査では猫の飼育頭数は885万匹、犬は682万匹とされ猫が大きく上回る結果となっています。(※ペットフード協会調べ)

背景には現代のライフスタイルの変化があると考えられます。

猫は散歩が不要で室内飼育に適していること、犬と比べて飼育費用を抑えやすいこと、鳴き声による近隣トラブルの心配が比較的少ないことなどが理由として挙げられます。

飼育頭数の逆転は単なる人気の変化やブームではなく社会構造の変化を映す現象とも言えるでしょう。

そしてその流れがネコノミクスの拡大を支えているのかもしれません。
では、こうした流れは今後どのように広がっていくのでしょうか?

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ネコノミクスについて今後の課題と期待すること

ここまで猫による経済効果の大きさをご紹介してきました。想像以上の市場規模に驚かれた方も多いのではないでしょうか。

ここからはネコノミクスの今後について、私なりの視点で考えてみたいと思います。

猫の飼育数やネコ関連ビジネスについては数年ずつ上昇傾向にあった結果、去年で過去最高となりましたので引き続きネコノミクスは続くと予想しています。

その1例として猫キャラクターに焦点を当ててみましょう。背景としては日本の漫画やアニメの影響と日本人独特の感性が関係していると思うのです。

最近ではMofusandや”ちいかわのハチワレ”などが人気ですね。

日本の漫画やアニメには、世界的にも評価される独特の表現があります。猫に限らずの話ですが、いかにキャラクターを魅力的に魅せるのか?どういうポイントが受け入れられるのか?を知っているのでより可愛さが引き立ちます。

それが人気となれば関連グッズが売れるのも自然なことです。

日本人の感性と猫キャラクターの関わりとしては以下のことが挙げられます。

「縁起」と「守り」の対象…猫は魔除けや幸運のシンボルであり、日常的な魔除けとしてキャラクターが愛用されてきました。

「カワイイ」の具現化…シンプルで愛らしい(カワイイ)デザインが好まれやすいです。

「癒やし」…静かで独立心旺盛な猫に心の慰めを見出すため。

「擬人化」…人間のように振る舞う「猫のパロディ」は猫の気まぐれさを面白がる文化があること。

つまり日本の猫キャラクターは単なる「可愛さ」だけではなく日本人の縁起を担ぐ心や擬人化文化、そして「カワイイ」を愛する感性が融合した存在です。

伝統的な縁起物から現代のポップカルチャーまで猫は常に私たちの日常に寄り添う象徴であり続けています。

さらに文化的背景として深掘りしていくと、日本の猫キャラクターは伝統的な縁起物から現代のポップカルチャーまで猫という「独立心旺盛でミステリアスな存在」を日本人が独自の感受性で「日常のパートナー」として受け入れている証と言えます。

このように明るい話で終わればいいのですが、ネコノミクスの市場拡大の裏で課題はないかといえば現実的な問題はやはり存在します。

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ペット福祉】と言ってペット先進国(欧州、北欧など)と日本では動物を「家族・生命」として守る権利意識や法整備に大きな差が存在してます。

ドイツでは殺処分ゼロが実現されペットショップの生体販売禁止、犬税制度などが代表的です。

それに比べて日本はというと、ペット保険の普及や公共施設への同伴可否など社会的な受容性の面で日本はまだ課題が多いのが現状です。

こうした動物福祉の現場については、ピースワンコ・ジャパンの取り組みの記事でも触れています。↓

世界動物保護協会(WAP)による「API(Animal Protection Index:動物保護指数)」によると日本のペット福祉評価は最下位のランクでした。

・評価:Gランク(最低ランク)
・特徴: 先進国の中で唯一最低の評価ランク(A〜GのうちG)とされています。

背景には 畜産動物の環境や動物愛護に関する法律の運用が遅れていると指摘されています。

ペット福祉大国との具体的な違いは以下の通りとなります。

1. 制度・法律の大きな違い・殺処分と施設

ペット先進国では法律で殺処分が原則禁止されており民間シェルター(ティアハイム)で新しい飼い主が見つかるまで終生飼養されるのが基本です。

・生体販売の禁止… フランスや他の欧州諸国ではペットショップでの犬猫の店頭販売が禁止・制限されておりブリーダーや保護施設から迎えるのが一般的です。

・犬税制度:…欧米では犬に税金がかかり、飼い主としての責任とその税金が動物福祉に還元される仕組みが整っています。

・警察の介入:…動物福祉法が厳格で虐待や遺棄は犯罪として厳しく罰せられます。また、アニマルポリスが実在する国もあります。

2. 社会的環境と意識の違い

・公共施設の同伴…先進国では、レストラン、交通機関、オフィスなどペットがどこへでも同行できる「ペットフレンドリー」な社会が成熟しています。

・ペット保険の加入率: スウェーデンなどでは犬の保険加入率が約8割に達しており、病気や事故への対応が「義務」として認識されています。

・教育の徹底:…学校教育の中で、幼少期から動物の命の大切さや正しい接し方を学ぶプログラムが導入されています。

3. 日本の現状と課題

・販売モデル…日本ではペットショップが身近で生体購入が一般的です。

・保護犬・猫の状況…近年改善傾向にはあるものの、依然として殺処分が存在しています。

・同伴環境…飲食店や交通機関でのペット同伴は、依然として制限される場所が多いです。

近年は日本でもペットの健康寿命に関心が高まりペット保険の加入率が上昇するなど、動物福祉に対する意識は徐々に改善に向かってると言われてはいます。

私個人の意見ですが猫による経済的恩恵を受けているのなら、その一部でも動物福祉に回すなどして人間と動物達がより住みやすい環境を整えることこそ今の日本が取り組む課題であり今後の改善に期待しているところです。

ネコノミクスは経済現象であると同時に私たちの価値観を映す鏡でもあります。

数字の拡大だけでなく、その裏側にある命への向き合い方にも目を向けながら今後の広がりを見守っていきたいと思います。さらなる経済効果の拡大とともに命への責任も広がっていくのではないでしょうか。

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