火やストーブにあたって暖を取るのは人や猫だけではありません。
実は猿も同じように焚き火にあたる姿が見られることがあります。
愛知県犬山市にある日本モンキーセンターでは冬になると焚き火にあたる猿の様子を見ることができ、今では園の名物として知られています。
なぜ猿は火を怖がらないのでしょうか。
そして、なぜ私たちはその姿に惹かれるのでしょうか。
名物:日本モンキーセンターの焚き火に当たる猿
焚き火の公開は例年12月中旬から下旬にかけて始まり、冬の恒例行事として親しまれています。
直近では12月22日から一般公開がスタートしました。
飼育されているヤクシマザル113匹が身を寄せ合い、たき火を囲む姿はまさに冬の風物詩といえるでしょう。
一般的にサルは本来火を警戒するといわれています。しかし、日本モンキーセンターでは例外的な光景が見られるんです。

猿が焚き火にあたる理由
きっかけはおよそ60年前。
伊勢湾台風で倒れた木を燃やしたところ子ザルたちが自然と集まってきたことが発端だそうです。

その後、親ザルが火の近くで暖を取る姿を見て育った個体が増え、現在では“火を怖がらない”行動が受け継がれています。
その他にもアフリカに生息するワオキツネザルはスタッフが用意したストーブの前で暖を取る光景が見られたそうです。
さらに好物の焼き芋も配られ、焼き芋を水で冷ましてから食べるサルの姿も見られました。
(※こちらの内容は東海テレビホームページより引用)


暖を取る際は人間のように手を広げるそうで、その様子は人間そのもので可愛らしく映りますね。
彼らは毛で覆われているため、近づき過ぎて毛がチリチリになってしまう個体もいるそうです。
暖まってほしいけど火傷だけはしないでほしい…
飼育担当者によれば、これは学習によって広まった文化的な行動だといいます。
猿が嫌うもの
日本モンキーセンターの猿は例外ですが猿が嫌いとされる物は以下が挙げられます
・痛みを与えるもの
・大音量や爆発音
・辛味や香りの強い植物
・本能的に怖がるものなどが挙げられます。
これらは鳥獣対策として取り上げた一部になります。
前述でも分かるように本来は火を恐れる生き物ですが焚き火に当たる個体がいるように決して本能だけで動いてるいるわけではないのが分かりますね。

彼らは経験や学習を通して状況を判断し行動しています。
これらを【知能行動】といいます。特にサル、カラス、イルカ、タコ、マウスなどは知能が高く、同時に私達と同じように感情があると言われるほどです。
こうして見ると彼らも姿形は違えど、私達人間と同じように幼少期から受けてきた環境で経験を重ねたことで『危険ではない熱源』と認識されている可能性があります。
“猿真似”なんて言葉がありますが、それはあくまで他人が見たままを表現しているだけだと思います。何も考えていないわけではないことを私たちに感じさせてくれる存在なのかもしれませんね。
全国的に見ても珍しい行動ですが、なぜ私たちはそんな姿に心を動かされるのでしょうか?
なぜ人は注目するのか?
焚き火猿に限らず温泉に入る猿など、どこか人間臭い動物の行動に人は注目しがちです。
その心理をまとめてみました。
| 見ている人の心理 | 具体例 | 考察 |
| 共感 | 寒い日に火に当たる | 人間と同じ行動をしている安心感 |
| 擬人化 | まるで人間のよう | 動物に人間性を投影 |
| 保護欲求 | 小さな個体が集まる | 癒しや守りたい感情が刺激される |
| 非日常 | 焚き火の意外性 | ギャップの記憶が残る |
例えば海外の人が温泉に入る猿を見て衝撃を受けるのはその意外性だと思います。
物珍しさもあるでしょうし、住む地域によって猿の習性が変わるんだと驚くのは人間の目線から見たら当然の反応だと言わざるをえません。
焚き火に当たって微睡んでいる表情や温泉に浸かって気持ち良さそうな表情の猿にどこか親近感を感じるのは人間の性だと言えます。

まとめ
日本全国でも定期的かつ安定して焚き火に当たる猿を見られるのは日本モンキーセンターです。
毎年見られるそうですが時期的に寒いですし、屋外で長時間楽しむためにも防寒対策をしっかりしましょう。
ただ寒さをしのぐための焚き火かもしれませんが、その姿はどこか人間らしく思わず見入ってしまいます。
冬の犬山で、そんな温かな光景に出会ってみてはいかがでしょうか。
※犬山市 日本モンキーセンターの飼育員の部屋はこちらから▼


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